マイクロスコープについて
日本における歯科医院でのマイクロスコープの普及率について、現在約10%程度とされています。
日本でのマイクロスコープの普及が進まない理由として、マイクロスコープの操作の習熟の困難さや導入に伴う高いコストなどが挙げられます。
しかし、マイクロスコープによる診療のメリットは非常に多く、歯の診査や根管治療、修復治療や外科治療と活躍する場面は様々です。
今回は、当院でのマイクロスコープによる診療内容をご紹介します。
①亀裂の発見、正確な診断
こちらは痛みのある歯の根管治療を開始する際に確認した歯根の亀裂です。
レントゲンや肉眼では確認できない亀裂や破折線を、マイクロスコープを使用することで確認ができ適切な診査・診断を行うことができます。
②正確な虫歯の除去
当院では深部の鑑別が困難な部位ではカリエスディテクターを使用して取り除くべき感染象牙質を確認しています。
マイクロスコープやルーペを使用することで虫歯の除去をより正確に行うことができます。
③歯髄の診断
こちらは歯髄に近接する虫歯の治療を行っている写真になります。
当院ではVPT(Vital Pulp Therapy 歯髄温存療法)を積極的に取り組んでおります。
VPT(歯髄温存療法)とは虫歯が深く神経に達するような状態でも、上部の感染した神経だけを選択的に取り除き感染していない健全な神経を保存する治療法です。
VPTを行う上で大切なこと
- 確実な唾液の排除
- 確実な感染源の除去
- 温存可能な歯髄の鑑別
上記のことが挙げられ、③の歯髄の鑑別を行う上ではマイクロスコープは欠かせない道具になります。
上の2番目の写真は感染した歯髄を取り除いた際の写真です。歯髄の血流を認め、十分な止血が得られたため、保存可能な歯髄と判断して、VPTを行っています。
※VPT(歯髄温存治療)は保険外治療となります。
④正確な修復治療
拡大視野の下で修復治療を行うことで残存歯質とコンポジットレジンとの境目を極力なくすことができ、その部分からの2次カリエスの発症のリスクを少なくすることができます。
⑤正確な術野の確認
こちらは上の親知らずの抜歯を行っている写真です。7番目の歯に隠れてほとんど親知らずの頭が見えていません。
このような症例の際にはマイクロスコープやルーペを使用しながら慎重に上顎骨や親知らずの歯冠を取り除いて抜歯術を行っていきます。
正確な術野の確認をすることで、安心・安全な外科治療に取り組んでおります。
当院では確実な診査・行うため、また適切な治療を行うためにマイクロスコープを使用して精密な歯科治療に取り組んでおります。
また、歯髄の温存や最小限の切削介入を目指したダイレクトボンディングなどの保険外診療も歯の状態に応じて選択が可能です。
虫歯治療でお悩みやお困りの際には南仙台どうどう歯科クリニックまでご連絡をお願い致します。